2001/10/14 | 新島バカンス-その2-
東京へ帰る船の予定時刻は昼の12時25分。前夜、宿のおかみさんが「台風20号が近づいているから、もしかして船が欠航したり早く出ることがあるから今夜のウチに荷造りしておいた方がイイ」とのこと。夜中、空を見上げても星も出ててダイジョーブそうだったのに…。
10/8日月曜の朝7時。
6時に起床して釣りに行っていた亭主とT氏は部屋にはいなかったけど、なにやら騒がしく町内放送が。「ん?」と耳を澄ませて聞いているとなんと、東海汽船が台風のために8時40分に出航する、とのこと。あわててT氏の女房を起こし、すぐに出かけられる支度をする伊東。戻ってきた亭主達と速攻で朝ご飯を食べて、いざ港へ。さすがに台風の影響で港は雨&風が強く、ベビーカーに娘を乗っけてても吹き飛ばされそう。まじでヤバイ、これは、ヤバイかも!
しかも、乗船名簿書をもらう窓口は長蛇の列。係のおばさんが一人で対応しているのでとにかく時間がかいかること!いらいらしながら列に並ぶ伊東の亭主。そんな中、しびれをきらしたT氏が直接船の係員と交渉してくる、と案内所を飛び出したけど、結局どこもかしこもパニック状態で相手にしてくれなくて。超すごい思い、大変な状態。(案内所と船の桟橋は400メートルくらい離れている)
結局、薬局(古っ!)らちがあかない、というT氏の判断で荷物と子どもを連れて船まで行くことにしたけれど、乗船名簿の用紙がないと乗せてくれない東海汽船ゆえ、伊東の亭主は1人残って列にならんだわけです。
そして、突風&大波が押し寄せる中、ベビーカーを押して進もうとするのですがこれがどうしてなかなか進めない。しかも風が吹くとバックしそうになるくらい。でも、どんなコトがあってもベビーカーは離さじ!ってなカンジで必死こいて船乗り場へ。ふぇ~~~~っ、なんじゃこりゃ!なにしてんの、私?
そして、船の桟橋はさらにパニック状態で係りの男性2人は大声を張り上げ「走れ~!船が出るぞ~~~!」と。
ベビーカーに子ども乗せて必死で辿り着いたのに、係員曰く「乗船券と名簿書がないと乗れない!」と。
すぐ亭主が乗船券を持ってくるし、何より窓口がひどい混雑で乗船名簿書がもらえないのよ!と言ってもシカトする係員。
そんな中、またすごい突風が起きて、ドタマに来た伊東は「せめて子どもだけでも船に乗せて!乗船券はすぐもってくるから!!!」と言ってもだめの一点張り。こ、こ、こいつら…。
そして、T氏が「オレがすぐ亭主を連れてくる」と再び案内所へ引き返し、「すぐ来るから乗せて!」と言うと1人の係員が「あんた達の連れは乗り遅れてもいいんだね。すぐに船はでるぞ!」と本気で怒鳴られ、「いいです、それでも」と亭主とT氏を島に残す覚悟を決めた伊東とT氏の女房。
そして、大きな荷物を持ってたT氏の女房が荷物を係員に渡そうとベビーカーを一瞬離したその時、
今までにない突風が起き5ヶ月の赤ちゃんを乗せたベビーカーが海に向かって走り出すじゃありませんか!伊東は大パニック!大騒ぎ!発狂です、ホント!
ザバーンとうち寄せる大波に向かって走るんだもん、ベビーカー。たぶん1メートルから2メートル位しか走っていないでしょうが、あと2メートルもないんです、大口開けている海まで。
伊東の発狂の声にすぐ反応したT氏の女房が猛ダッシュでベビーカーに飛びつき、一足遅れて係のオヤジもベビーカーを止め、な、なんとか大事には至らなかったけど、もう今思い出してもコワイ。怖すぎる!
そんなパニック状態の中、息を切らせたT氏が乗船券を持って走ってきた。そして、その十数メートル後ろには伊東の亭主が時速3kmくらいで、大きな体を揺らしながら、しかも顔面蒼白、真っ青になりながら船に向かってきたのだった。
その3へつづく
高波にのまれちゃえ!(笑)
これがエンコ車。