伊東ぢゅん子のひとりごと

2021/10/20 | 酢飯と母

コロナ前だと、我が家に姉夫妻や母を呼んで宴会〜なんてことはしょっちゅうやっておりました。
今考えるとほんと平和な世の中でございます。


姉夫妻はお寿司が大好きなので、結構な頻度でお寿司やさんから特上ちらしを出前してもらっていたんだけど、姉貴は贅沢なヤローでして、毎度、特上ちらし以外に酒のつまみにもなる!ってことで、ネギトロ巻き、あなキュウ巻き、お新香巻き、納豆巻きなどの細巻きも注文するわけです。
酒を飲む人種なので、と〜ぜんちらしのご飯が大量に我が家に残るのが、毎度のこと。
そんなとき、超心優しいアチキは「酢飯が残ってもお稲荷さんにしたり、チャーハンにするから大丈夫だよ」と声をかけていたわけ。

これは、まじで気の利いたアチキの大人の対応ってやつでございます。
誰が好き好んで、人が残した酢飯だけを喜びます???

そんなある日、87歳の母タミコが仕事しているアチキの部屋に入ってきて、「酢飯を持って帰ってね」とニッコリ顔。
アチキは「ええ?なぜ、酢飯だけ???」と答えると、なんでも週末に二階に住んでいる姉貴夫妻に手巻き寿司をするから酢飯を炊いてくれと頼まれたから、私の分だけ冷凍しておいたとのこと、、、。

年をとったせいなのか、元から天然のせいなのか、、、わざわざ酢飯だけをタッパに冷凍しておいた、、、って(汗)。
優しさを出すとろくなことが起きないと思ったアチキは、速攻で「酢飯だけなんていらん!」と答えましたわ。ええ、非情にも、バシッと。
この時のアチキの心には優しさのひとかけらもなくて、ね。
すると、母タミコは「じゃあ1ヵ月かけて自分で食べるわ、、」と酢飯タッパ持って、寂しそうに去っていきました。


その後ろ姿にチクっと心が痛んだことも事実でございます、、、。
ちびっと自己嫌悪、、、。あ〜あぁぁ。もやもや心いっぱいのアチキでしたが、去っていった母タミコを追いかけて、やっぱり「もらう!」とまでは体が動かなかった。
なんだかもやもやしたままの嫌な出来事でした、、、。